
- キャンプ道具を最低限そろえるのに、いくらかけるべき?目安は?
- 思ったよりお金がかかりそう。安く済ませる方法はないの?
- キャンプ1回いくのにはいくらかかる?
キャンプ道具を購入するにも、費用の目安が分からないと無駄にお金を掛け過ぎてしまう可能性があります。

僕はキャンプ歴8年。またキャンパー30人にキャンプの費用についてアンケートも取りました。
これら知識や情報をもとに、キャンプにかかる費用と、さらに費用を抑えるコストダウン方法も解説していきます。
キャンプ道具には、グレードを下げても問題ない道具と、下げない方が良い道具があります。
キャンプ費用の相場やコストダウンのポイントを理解して、無駄に費用を掛け過ぎないよう注意しましょう。
キャンプの初期費用の目安は10万円

キャンプ道具を一式購入した場合にかかる初期費用は10万円が目安です。
(キャンプ人数は2~3人を想定した場合)
ただし、次の条件によって初期費用は変わるので、あくまで目安として考えてください。
- キャンプの人数
- 購入しないでレンタルするか
- どの程度買い揃えるか
- どの程度のグレードにするか
「初期費用の目安は10万円」としたのは、「アンケート結果」「キャンプ用品店に調査」「僕の実体験」、これらをもとにしています。
それぞれについて解説していきます。
アンケート結果
キャンプ経験者30人に、「初めてキャンプに行くまでに購入したキャンプ道具の合計額」についてアンケートを取りました。
アンケート結果は次のとおり。

30人の平均額は8.6万円。最安は1.4万円、最高は30万円でした。
一番多い価格帯は7~10万円。
グラフには載ってませんが、ソロキャンプなら3~7万円の価格帯、ファミリーキャンプなら7~15万円の価格帯が多い印象でした。
キャンプ用品店の回答
3つのキャンプ用品店に、「3~4人家族想定でキャンプ道具一式をそろえるには、いくら見積るべきか」尋ねました(2022.8時点)。
3店舗とも同じような回答内容で、次のとおり。
キャンプ用品店の回答
グレードを低めで抑えていけば10万円前後、ある程度しっかり揃えようとすると15万円を見積もっておくべき

一気に買い揃えるお客さんだと、合計金額は10万くらいの事が多いようです。
筆者の体験
最後に僕自身の場合を紹介します。
僕が初めてキャンプに行ったときに買い揃えたキャンプ道具の合計額は、やっぱり10万円を少し超えたくらい。
これが初めてキャンプに行ったときの写真です。

テント・寝袋・ランタン・その他小物類など、ほとんどコールマンで揃えました。
この時の、初めてキャンプで失敗と感じたのは寝床の問題。
寝袋の下に敷くマットが薄くて、地面の固さと底冷えであまり眠れず、寝不足感が強かったです。

寝床の問題以外は、特に辛さは感じませんでした。
初期費用10万円の内訳
初期費用の目安の10万円。内訳は概ね次のとおりです。
- 初期費用の内訳
- テント・・・3~5万円
タープ・・・1~2万円
寝袋・・・1~2万円
マット・・・5千~2万円
イス・テーブル・・・5千~2万円
ランタン・・・1~2万円
調理器具(グリルやバーナー)・・・1万円
その他小物類・・・2~3万円
これら内訳の詳細を解説していきます。
テント(3~5万円)

ソロキャンプ用の小型テントなら1~2万円。
ファミリーキャンプにも対応する4、5人用の大型テントなら3~5万円。
初めての導入テントは、このくらいの価格帯が妥当です。
また30人のキャンパーに、初めて買ったテントの価格のアンケートをとったところ、次のような結果でした。

1~2万円の価格帯と5万円前後の価格帯に分かれている印象です。

僕が実際に使用してきたテントを含め、初心者にオススメのキャンプ道具についてはこちらの記事をご覧ください。
タープ
タープの購入費用の目安は1~2万円。
タープの種類は大きく分けて4種類あります。
ヘキサタープ・スクエアタープ・スクリーンタープ・ワンタッチタープ。

初心者にオススメなのはワンタッチタープ。
「ワンタッチ」という名前のとおり設営がカンタン。4本の柱を広げるだけで設営できるので、初心者にオススメのタープです。
ワンタッチタープの価格は1万円前後でリーズナブルです。

僕が実際に使用してきたタープを含め、初心者にオススメのキャンプ道具についてはこちらの記事をご覧ください。
寝袋

寝袋の購入費用の目安は1~2万円。
寝袋は価格と機能が比例します。
高価格になるほど耐寒性が高く、寒い気温の中でも温かく眠る事が出来ます。
初めての寝袋であれば、1人あたり5千円程の寝袋で良いです。
ただしキャンプ場の夜は冷え込むので、自宅から毛布(もしくは布団)を持っていく【寝袋+毛布】スタイルがオススメ。

熟練キャンパーにとったアンケートでも、【寝袋+毛布】をオススメする声は多かったです。

キャンプに慣れたら高機能の寝袋を検討すれば良いね。
マット
寝袋の下に敷いて、敷布団の役割になるマット。
マットの購入費用の目安は5千~2万円。
マットは大きく分けて、折りたたみタイプと空気で膨らませるタイプがあります。

折りたたみタイプは価格が1,000~5,000円程度。安価だけど薄いです。
膨らますタイプは価格が5,000~10,000円程度。値段は高めですが、柔らかくてフカフカです。
僕のこれまでの経験上、マットには多少お金を掛けた方が良いです。
初めてのキャンプでの失敗談で多いのは、「地面が固くて冷たくて眠れなかったこと」。

「マットを厚くした方が絶対良い」と主張するキャンパーは多いです。
イス・テーブル

イスとテーブルの購入費用の目安は5千~2万円。
簡素なイス&テーブルセットであれば5,000円弱で購入する事もできます。
いっぽう1台5万円するようなテーブルもあります。
キャンプに1度しか行かずに辞めてしまうリスクを考えると、最初はイス・テーブル併せて1万円前後くらいの価格帯が妥当です。

僕が実際に使用してきたイスやテーブルを含め、初心者にオススメのキャンプ道具についてはこちらの記事をご覧ください。
ランタン

ランタンの購入費用の目安は1~2万円。
ランタンは1つだけではなく、2つ以上持って行きたいところ。
メインのランタンは光量の強いもの。自分のサイトを全体的に明るくする役割で、だいたい1万円前後の価格帯が妥当です。
サブのランタンは光量が弱めのもの。テーブル周りやスポットを明るくする役割で、1つ3,000~5,000円の価格帯が妥当です。

僕が実際に使用してきたランタンを含め、初心者にオススメのキャンプ道具についてはこちらの記事をご覧ください。
調理器具(グリルやバーナー)
調理器具の購入費用の目安は1万円。
ここでいう調理器具とは、グリルやバーナーのこと。食材を加熱するための器具です。

グリルとバーナー、どちらも5,000~10,000円の価格帯が妥当です。
最初から両方購入する必要はなく、どちらかで十分。
さらに言うと、初心者にオススメなのは扱いやすいバーナーです。理由は炭を使わないため(初心者は炭の火点けで手間取りやすい)。
そしてバーナーと言っても、最初はカセットコンロで十分です。

自宅にカセットコンロがあれば、わざわざキャンプ用に購入する必要はありません。
その他小物類
その他小物類の購入費用の目安は2~3万円。
小物類の例は、次のような道具です。
- ロープ、ペグ、ハンマー
- クーラーボックス
- 水タンク
- ガス缶(バーナー・ランタン用)
- 鍋、フライパン
- 調理小物(トング・包丁・お玉など)
- 食器干し器

ほかにも挙げていくと、かなりの数になります。
これら小物を含め、僕が実際にキャンプに行くときの「持って行くものリスト」を、必要度も示しながらこちらの記事で紹介してます。

最初から全部をそろえる必要はありません。必要度の高いものからそろえていきましょう。

慣れてきてから徐々にキャンプ専用の道具を揃えていくのも、キャンプの楽しみね。
初期費用の節約方法5つ
「初期費用が10万円なんて、ハードルが高い!」と思う人に向けて、なるべく安く済ませる節約方法を紹介していきます。

アンケートでは初期費用を5万円や3万円でやりくりしたキャンパーも、けっこういます。
安く済ませる方法は次の5つ。
- いきなり全部そろえない
- 家にある物で代用
- キャンプ道具のグレードを下げる
- レンタルする
- 100均を活用
いきなり全部そろえない
最初から全てそろえず、必要最低限のものから優先してそろえましょう。
キャンプ道具にも、「必ず必要なもの」「あれば便利なもの」「時々しか使わないもの」に分けられます。

まずは「必ず必要なもの」から用意して、予算に余裕があれば「あれば便利なもの」もそろえていきましょう。
「どれが必ず必要なのかも分からない!」という方は、こちらの記事をご覧ください。
僕がキャンプに持って行くものリストを必要度を示しながら公開しています。
家の物で代用
キャンプ道具のなかには、すでに自宅にある物も多いです。
一例を挙げると次のような物。
- カセットコンロ
- 枕・布団
- 鍋・フライパン
- 調理小物(お玉・さいばし・トングなど)
- 調味料(塩コショウ・油・焼き肉のタレ)
意気込んで最初からキャンプ専用に全てそろえないようにしましょう。

なかには1回のキャンプで飽きちゃう人もいるからね。
キャンプ道具のグレードを下げる
キャンプ道具でもグレードの違いがあります。
基本的にリーズナブルな価格ほど機能性が低く、高価格になるほど機能性が高まります。
キャンプをするだけなら機能性が低くても問題ないキャンプ道具も多いです。

テントとタープは、リーズナブルで機能性が低くても問題なくキャンプが出来ます。
高機能のテントやタープは丈夫で軽く、布の生地の耐水性が高い、といった特徴があります。最初のキャンプでこれら機能はオーバースペック。予算に余裕がなければ削っても良い機能です。


寝袋も、毛布と併用すればリーズナブルな価格の物でも十分だよ。
また、メーカー(ブランド)でグレードを調整する方法もあります。
リーズナブルなキャンプ道具を出してるメーカーもあれば、ハイエンドユーザー向けのキャンプ道具を出してるメーカーもあります。
メーカーを比較するにあたり、こちら「まるいめがねのヘンリーさん」のイメージ図がとても分かりやすいです。
リーズナブルなキャンプ道具を出してるメーカーが分かりやすく掲載されています。
ただし、マットは価格を抑えないほうが良いです。

「地面が固くて冷たくて眠れなかった」という、初めてキャンプの失敗談は多いです。
銀マットは1,000~2,000円で購入できてますが、出来れば5,000円以上する空気で膨らませるタイプ(インフレータブルマット)がオススメです。
レンタルする

「お試しでキャンプをするだけなのにガッツリ購入するのはもったいない」と思ってる人。
そんな人はキャンプ道具のレンタルがおすすめです。
年に1~2回しかキャンプに行かない場合も、キャンプ用品の保管場所の問題や経年劣化(テントの色あせ・耐久性低下など)の事を考えるとレンタルの方がオススメです。
レンタルと言っても、おおきく次の3つのパターンがあります。
- 知人に借りる
- キャンプ場でレンタルする
- キャンプ道具レンタルサイトを活用する
知人に借りる
周りにキャンプ道具を借りられる知人がいれば、何よりオススメな方法です。
借りるキャンプ道具の使い方だけでなく、キャンプのやり方も直接教われるので、周りにいれば積極的に借りていきましょう。
キャンプ場でレンタル
キャンプ場にもキャンプ道具のレンタルサービスはあります。

僕もキャンプ道具を一部忘れた場合、利用することもあります。
ただし、キャンプ場でレンタルする場合はデメリットが多いです。
- そもそもレンタルがないキャンプ場もある
- 繁忙期だと在庫切れで借りられないリスクがある
- 破損したときなどの弁償に対する補償が薄い(補償が無い)
- 種類が少なく、自分に合ったレンタル品がない
ネットレンタルを利用
最近はキャンプ場や自宅にキャンプ道具を郵送してくれるサービス『ネットレンタル』も主流になりつつあります。
上記のような「キャンプ場でのレンタル」と異なり、種類も豊富で破損時などの補償サービスも充実しています。
とくにネットレンタルの最大手「hiantaレンタル」は提携しているキャンプ場が多く、【キャンプ場でレンタル品を受取り、キャンプ場にそのまま返却】が出来るのでとても便利。

≫ 『hinataレンタル』レビュー。利用の流れと注意点を解説

レンタルで色々試して、気に入ったテントが見つかってから購入すればコスパも良いね。
100均ショップやホームセンターを活用

キャンプ道具のうち、小物類を揃えるのに100均やホームセンターはとても便利です。
キャンプ場で使う皿やコップ、スポンジや台ふきといった小物類は100均で揃えれば十分。
ホームセンターでは水タンクやカセットコンロ、イスやテーブルなど、意外と安くて高性能な道具が並んでいる事もあります。

キャンプ専門店の質と比べると見劣りしますが、コスパはとても良いです。
キャンプ1回の費用
キャンプ一回ごとにかかる費用は、ソロキャンプ・デュオ(2人)キャンプ・ファミリーキャンプ、それぞれで大きく異なります。
「IT Mediaビジネス」によると、ソロキャンプなら5,000~10,000円、ファミリーキャンプなら20,000円を目安にしています。
キャンプの人数以外に次のような条件によっても費用は大きく変わってきます。
- 何泊か
- キャンプ場のグレード
- 食材の手配の方法
- 途中に寄る観光スポット
またキャンパー30人に「キャンプ1回あたりにかかる費用」について独自にアンケートを取った時の結果は次のとおり。

グラフには載っていませんが、ソロキャンプで一番多かったのは5千~1万円、ファミリーキャンプで一番多かったのは1万~1万5千円の価格帯でした。
毎回のキャンプにかかる費用の内容は、
- キャンプ場の使用料(1泊あたり3,000~10,000円)
- 食材費
- 交通費
- ガス缶や炭・薪などの消耗品費
- 途中に寄る外食費や観光スポットの利用料
これらがメインの費用になってきます。
キャンプ1回の費用の節約方法4つ
「毎回のキャンプ費用を少しでも抑えたい」という人に向けて、僕も実践してるキャンプ節約方法を4つ紹介します。
- 食材は余り物を使う
- 近場のキャンプ場で交通費を削減
- リーズナブルな価格のキャンプ場を利用する
- 平日キャンプに行く

上手にやりくりすれば、「ほぼゼロ円キャンプ」も実現出来ます。
食材は余り物を使う
キャンプ用に食材を購入するのではなく、冷蔵庫やパントリーにある食材を優先的に使います。これならキャンプの食費が浮くうえに、購入の手間も省けます。
僕がよくやるのは、キャンプ前日時点で冷蔵庫に余ってる食材を使った鍋料理。

鍋料理は簡単で失敗しにくく、多くの食材と相性が良くて最初のキャンプ飯にはオススメです。
ナベ、鍋の素(「プチっと鍋」など)、カセットコンロ。
この3つだけあればOK。

豪華にしたければ、肉類や海鮮類を追加したりします。

シメにお米とチーズでリゾットにしたり、うどんやキムチを入れても最高に美味しいよ!
近場のキャンプ場で交通費を削減

近場のキャンプ場に行くことで、交通費を節約します。
高速道路や有料道路を利用しなくても行けるキャンプ場があれば優先的に選びます。
交通費だけでなく「移動時間」も節約できるので、キャンプ当日の貴重な時間を確保できるのも大きなメリットです。

でも都心など、キャンプ場が近くにない場合には難しいですね。
低料金のキャンプ場を利用する
低料金のキャンプ場を利用することで、キャンプ場の使用料を節約します。
キャンプ場にもさまざまな種類があります。
管理人不在の野営キャンプ場もあれば、スタッフが常駐・トイレや風呂の設備がホテル並みの高規格キャンプ場も。

とうぜん野営に近いようなキャンプ場ほど、利用料も安く、無料の場合もあります。
キャンプ費用を抑えたいなら、野営に近いキャンプ場を優先的に選んでいきます。

市営や町営のキャンプ場もかなり低料金。設備がイマイチな事が多いけど。
ただし最初のころの慣れないキャンプでは、「料金の安さ」よりも高規格のキャンプ場を優先して選ぶ事をオススメします。

キャンプに慣れるまでは、多少値が張っても設備が充実してる高料金のキャンプ場を選んだ方が安全です。
平日キャンプに行く

土日・祝日ではなく、平日にキャンプに行くことでキャンプ費用を節約します。
キャンプ場にもよりますが、高規格キャンプ場ほど細かく料金設定されていることが多いです。
その場合は平日に宿泊することで、キャンプ場の利用料金を抑える事ができます。
土日休みの会社であれば金曜に休暇取得して、金曜に宿泊する「金土の1泊キャンプ」がオススメ。
土日は満員の人気キャンプ場でも、平日なら直前でも空いていて予約が取りやすいのもメリット。
さらにいうと、これなら直前の天気予報次第でキャンプに行くか決められるもの大きいメリットです。

僕がよく使う「金土の1泊キャンプ」ですが、デメリットは「逆に人が少なさ過ぎる可能性があること」

夜になると周りに誰も居なくて、自分たちのテント以外まっくら。不安で眠れない事があったよ。

キャンプ費用はやりかた次第。自分なりの予算を組んでいこう。
キャンプの初期費用の目安は10万円、キャンプ一回あたりにかかる費用は、ソロキャンプなら5,000~10,000円、ファミリーキャンプなら15,000円です。
キャンプの費用は上手にやりくりすれば節約したり調整できます。
最初からガッツリ道具を揃えようと意気込む人もいれば、1回試してみたいだけの人もいて、温度感はそれぞれ。
今回紹介した費用の目安と節約方法を参考に、自分なりの予算を組んでいきましょう。