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- これからキャンプを始めてみたい。初心者がキャンプを始めるベストシーズンはいつ?
- 季節ごとの楽しみ方やメリットを知りたい。
- 季節ごとの気をつけるべき注意点は?
キャンプは季節ごとに楽しみ方や注意するポイントが大きく変わります。キャンプの季節ごとの特性を知っておかないと、思わぬトラブルになることも。
僕はキャンプ歴10年。キャンプインストラクターの資格を保有してます。
また今回、季節別キャンプの楽しみ方や注意点を熟練キャンパー30人に聞き取りました。
キャンプデビューにオススメの季節は、夏ではなく、春か秋。とくに春がいちばんオススメです。
この記事では春と秋がキャンプデビューにオススメの理由を解説。また季節ごとのキャンプの楽しみ方や注意ポイントを解説します。
キャンプデビューのオススメ季節は【春か秋】
キャンプデビューするのに最適なシーズンは、春か秋です。
キャンプデビューに適した時期について、キャンパーにアンケートをとった結果がこちら。
アンケートは30人に調査。キャンプ経験10回以上、いろいろな季節にキャンプをしてきた熟練キャンパーに限定して聞き取りました。
結果を見ると、秋、春、夏の順に多いです。
特に意見の多かった秋と春のオススメ理由を聞いたところ、概ね次の3つに集約されます。
春・秋キャンプのオススメ理由
◆ 暑すぎず寒すぎず、気候的に安定していてデビューの難易度が低い。
◆ 春はサクラ、秋は紅葉。景色を楽しめる。
◆ ハイシーズンに比べてキャンプ場が空いていて、予約が取りやすい
僕の意見としては、春と秋のどちらか選ぶなら、春がオススメです。
理由は「長くキャンプを楽しめるから」。
秋キャンプでデビューすると、すぐ冬が来てしまいます。のちほど説明しますが、冬キャンプは難易度が高く初心者にはオススメ出来ません。
そうすると、次は春までキャンプが出来ません。
いっぽう、春キャンプなら、春→夏→秋と長い期間キャンプを楽しむことが出来ます。
このような理由から、キャンプを始めるには春が最もオススメです。
もちろん、夏や秋でもキャンプは始められます。
このあと、それぞれの季節ごとのメリットや注意点、その対処法を解説していきます。
春キャンプのオススメポイント・楽しみ方・注意点と、その対策
春はキャンプデビューに最も適した季節。オススメの一番の理由は、暑すぎず、寒すぎず、丁度よい気候であること。
春キャンプのメリットや注意点をまとめると次のようになります。
メリット | 注意点・デメリット |
・過ごしやすい気候 ・害虫が少ない ・花見が楽しめる ・キャンプ場が空いてる ・キャンプデビュー後、長い間楽しめる | ・花粉 ・昼と朝晩の寒暖差が激しい |
メリットが多い春キャンプ。キャンプデビューするなら春!
春キャンプのメリット
春キャンプのメリットは、次の5つ。
- 過ごしやすい気候
- 害虫が少ない
- 花見が楽しめる
- キャンプ場が空いてる
- キャンプデビュー後、長い間楽しめる
春キャンプのメリットについて、くわしく解説します。
過ごしやすい気候
春は暑すぎず、寒すぎず、屋外で活動するには最適な季節。
暑いとテントを設営するだけで汗だくに。テント設営に慣れていないと余計に時間がかかり、熱中症や脱水症状のリスクも高まります。
いっぽう寒くてもキャンプを楽しめません。寒くて夜、眠れないこともよくあるトラブル。
暑さや防寒の対策をするにも手間や費用が増えます。
気温がちょうど良い春キャンプは、夏や冬に比べて、暑さや寒さへの対策があまり必要ありません。
梅雨の前なら雨の日も少なく、気候の面ではキャンプデビューに最適な季節です。
害虫が少ない
春はまだ虫が少ないこともメリット。
キャンプの代表的な害虫は、蚊・アブ・ブヨといった吸血昆虫。これら害虫に出くわすと、キャンプを楽しめなくなってしまいます。
2年
男性
初めてのキャンプのとき、虫よけ対策が不十分でテント内に虫が侵入して、夜なかなか寝付けなかった
2年
女性
蚊取り線香を忘れて行ったら、たくさん蚊に噛まれました。
吸血昆虫の主な活動時期
蚊:4月~11月(最盛期は夏)
アブ:6月~9月
ブヨ:梅雨~9月頃
梅雨前であれば、これら害虫に出くわすことは、ほとんどありません。
害虫対策はグッズが必要だったり服装に注意する必要があります。その点、虫が少ない春キャンプは難易度が下がります。
花見が楽しめる
春といえばサクラ。キャンプ場によっては花見を一緒に楽しむことができます。
夜にライトアップでサクラを照らせば夜桜も楽しむことも出来るね。
サクラの他にも、新緑の美しさや遠くの山に残る残雪の景色。春はとくに景色や情景を楽しむの適した季節です。
キャンプ場が空いてる
ハイシーズンの夏に比べて、春は比較的キャンプ場が空いてます。そのぶん予約が取りやすく、キャンプ場も人が少ないのでキャンプをゆったり楽しめます。
直前に予約出来れば、天気が良い日を狙ってキャンプに行けるのも大きなメリット。
雨のキャンプは初心者にとってかなりハードルが高いからね。
春キャンプのオススメ楽しみ方
アンケートで熟練キャンパーがオススメしていた、春キャンプの過ごし方を紹介します。
10年以上
男性
春キャンプ15回
桜の下で花見をしながらのキャンプ。夜は照明器具でライトアップした夜桜を見ながらお酒を飲んで、そのまま寝るのは至福の気分。
10年以上
男性
春キャンプ80回
キャンプ場の近くに生えている山菜を取って、天ぷらにして食べると美味。
女性
春キャンプ5回
新緑や春の花を楽しめるので、ハイキングと絡めると最高の気分♪
花見キャンプをすすめる声が多かったです。
山菜取りとかピクニックも、春ならではだね。
春キャンプの注意点と、その対策
春キャンプのデメリットや注意点は、おもに次の2つ。
花粉
屋外の活動である以上、キャンプは花粉の影響をモロに受けます。
花粉症の人がツライのはもちろん、キャンプグッズやテントに花粉が大量に着くのも片付けが大変です。
キャンプでの花粉対策は次の3つ。
キャンプの花粉対策
◆ 花粉の少ないキャンプ場を選ぶ
◆ 花粉の付きにくい服を選ぶ
◆ アレルギー検査で花粉の種類を把握しておく
花粉の少ないキャンプ場
花粉症の原因となる主な樹木、スギやヒノキは標高1,000m以下で植生されています。花粉症対策を優先するなら、標高の高いキャンプ場を選べば花粉の被害が軽減されます。(標高が高いほど寒さ対策が必要になるので注意)
また近くに水田や河川がある場合、花粉が舞いにくくなるため、こちらも花粉の被害軽減が期待できます。
また花粉症持ちの人はキャンプ場を選ぶ時に、自分のアレルゲンとなる樹木があるのか、電話で事前に確認しておくのも一つの手です。
花粉の付きにくい服
また花粉が付きにくい服装として、ナイロンやポリエステルといった、表面がサラッとした凹凸のない素材を選びましょう。はたくだけで簡単に花粉が落ちるので、花粉の時期にはオススメの装備です。
日中と朝晩との寒暖差
春キャンプは日中は暖かいですが、日が落ちてからは急激に気温が下がるのが特徴。また昼と夜の寒暖差も日によってムラがあり、夜の寒さが読みづらいです。
こごえて眠れない、なんてことが無いよう、多めの防寒具を持っていきましょう。
荷物はかさばりますが、寒くて眠れないよりはマシです。
防寒具の例としては、次のようなものを持っていくと役立ちます。
キャンプで役立つ防寒具
◆ セーター、トレーナーなど厚めのインナー
◆ パーカー、ダウンジャケットなどのアウター
◆ 毛布
◆ カイロ
◆ 湯たんぽ
毛布はとくにオススメの防寒具。
【寝袋+毛布】の組み合わせはかなり暖かく、想定外の夜の寒さになっても対応できます。
その他デメリット
また少数意見でしたが、アンケートでは次のような春キャンプのデメリットも挙げられました。
- 冬キャンプを控えていた人が始める時期で、意外と混むこともある
- 桜はキレイだが、花びらがテントについて片付けが大変
- 春は新年度が始まり新しい環境に慣れず、キャンプに行く時間と心に余裕がない
秋キャンプのオススメポイント・楽しみ方・注意点と、その対策
秋は春と同様、気候的に過ごしやすく、キャンプを始めるのに適した季節です。
キャンパーへのアンケートでも、初心者にオススメしたい季節ナンバー1でした。
すぐに冬になって、キャンプがしばらく出来なくなってしまうのが少し残念。
秋キャンプのメリットや注意点をまとめると次のようになります。
メリット | 注意点・デメリット |
・暑すぎず寒すぎず、ちょうど良い気候 ・紅葉が楽しめる ・秋の味覚が楽しめる ・夜は涼しく、焚き火が心地よい | ・スズメバチ、アブ、ブヨなどの害虫に注意 ・日中と日没後の寒暖差が大きい ・風が強い日が多い |
夏の暑さが終わって心地よい季節。虫はまだ多いから注意が必要だよ。
秋キャンプのメリット
秋キャンプのメリットは、次の4つ。
- 暑すぎず寒すぎず、ちょうど良い気候
- 紅葉が楽しめる
- 秋の味覚が楽しめる
- 夜は涼しく、焚き火が心地よい
秋キャンプのメリットについて、くわしく解説します。
暑すぎず寒すぎず、ちょうど良い気候
秋は暑すぎず寒すぎず、外で過ごすのに最高の季節。
夏はテントを設営するだけで汗がダラダラ、熱中症の危険もあります。いっぽう冬になると寒くて「外でゆったり」なんて出来ません。
暑さや寒さへの対策する必要が少ないぶん、この時期のキャンプは難易度が低く、初心者向けの季節です。
紅葉が楽しめる
秋キャンプでは紅葉キャンプが楽しめます。
周りの木々が赤や黄色に色づくなかテントを張って優雅にコーヒーを飲みながら紅葉を眺めるのは最高の贅沢。
僕も10月に、登山と紅葉狩りも兼ねて2泊3日で長野のキャンプに行きました。
秋の味覚が楽しめる
サンマやキノコ、栗に鮭など、秋は旬の食材が多い季節。素材そのものが美味しい食材が多く、BBQで焼くだけでも美味しく感じます。
銀杏を拾って炒めたり、焚き火で焼き芋を作ったり。いろんな楽しみ方ができる季節だね。
秋キャンプのオススメ楽しみ方
アンケートで熟練キャンパーがオススメしていた、秋キャンプの過ごし方を紹介します。
4年
女性
秋キャンプ4回
サンマやキノコを焼いて旬の素材をそのまま食べると美味。紅葉のなか読書をするのも心地よい。
10年以上
男性
秋キャンプ20回
何もせず、コーヒーなどを飲みながらゆっくり自然を楽しむ事です。
4年
女性
秋キャンプ5回
紅葉をLEDランタンで下から照らすとライトアップされているみたいで、夜でも綺麗な紅葉を楽しむことができる。
秋キャンプの魅力は、やっぱり紅葉と旬の食材ですね。
秋キャンプの注意点と、その対策
秋キャンプのデメリットや注意点は主に3つ。
スズメバチ・アブ・ブヨなどの害虫に注意
秋になると虫の数が減少します。でもスズメバチ・アブ・ブヨといった害虫はこの時期でも活動していて、注意が必要。
害虫の主な活動時期
スズメバチ:6月後半~10月ころ
アブ:6月~9月
ブヨ:梅雨~9月頃
10月に入るまでは、これら害虫への対策が必要です。
日中と朝晩の寒暖差に注意
春と同様、秋も日中と朝晩の寒暖差に注意が必要です。
日中は日差しで暖かいですが、日が落ちると気温が一気に下がります。
キャンプ場は標高が高いところが多く、10月ころになると、夜は平地の冬と同じくらいの気温になることも。
対処法としては、多めに防寒具を持っていくことです。
防寒具の例としては、次のようなもの。
キャンプで役立つ防寒具
◆ セーター、トレーナーなど厚めのインナー
◆ パーカー、ダウンジャケットなどのアウター
◆ 毛布
◆ カイロ
◆ 湯たんぽ
「少し多すぎるかな?」と思うくらい、防寒具は多めに用意しておきましょう。それくらい、秋の夜のキャンプ場は冷え込みます。
風が強い日が多い
秋~冬は全国的に風が強まります。特に11月ころの晩秋キャンプでは、風が強い日が多くなります。
天気というと「雨」の事ばかり考えがちですが、キャンプでは強風も厄介な存在。
風が強いとテントの設営もままなりません。テントやタープの固定が不十分だと、テントが飛ばされて他のキャンパーやテントにあたり、損害賠償に発展するリスクも。
その他デメリット
また少数意見でしたが、アンケートでは次のような秋キャンプのデメリットもあげられました。
- 紅葉シーズンはキャンプ以外にも出掛ける人が増え、道中で渋滞に巻き込まれやすい。
- キャンプ場の水道の水が冷たい。(皿洗いなどが大変)
- 台風シーズンなので、キャンプに行けない日がある。
秋キャンプの水道水はかなり冷たい。ゴム手袋をしないと皿洗いも不可能なレベルだよ。
夏キャンプのオススメポイント・楽しみ方・注意点と、その対策
夏はお盆や夏休みがありキャンプのハイシーズン。『キャンプと言ったら夏』というイメージが強いと思います。
でも「暑さ」と「虫」の問題など、キャンプにはあまり適した条件とは言えない面もあります。
夏キャンプのメリットや注意点をまとめると次のとおり。
メリット | 注意点・デメリット |
・川遊びやマリンスポーツが楽しめる ・防寒具が不要で、荷物が少なくてすむ ・ビールが格別においしい ・夏休みを利用して長期キャンプに挑戦できる ・避暑になる | ・蚊など虫が多い ・暑すぎて熱中症や脱水症状のリスクが高まる ・ハイシーズンで料金が高い ・キャンプ場が混みあい、予約が取りづらい |
僕が夏キャンプに行く場合、選ぶのは標高の高いキャンプ場や、湖、林間といった涼しいキャンプ場です。
そういうキャンプ場は人気があるから予約が取りづらいけどね。
夏キャンプのメリット
夏キャンプのメリットは、次の5つ。
夏キャンプのメリットについて、くわしく解説します。
川遊びやマリンスポーツが楽しめる
夏キャンプは川遊びやマリンスポーツが楽しめる季節です。
川遊びやマリンスポーツの例
◆ ラフティング
◆ sup
◆ カヌー、ボート
◆ ジェットスキー
キャンプ場によっては、これら川遊び、マリンスポーツのイベントをキャンプ場内で開催していることもあります。
他にもスイカ割り・遊泳・花火など、「夏ならでは」の楽しみがめじろ押し。川遊びやマリンスポーツとの相性が良い季節です。
荷物が少なくて済む
夏は防寒具がほぼ必要なく、そのぶん荷物も少なくて済みます。
他の季節はセーターやフリース、毛布など、防寒具の荷物が増えます。荷物の積み込みに苦労することも。
その点、夏キャンプは寒さの心配がほとんどなく、荷物が少なくて済みます。
ビールやBBQが最高に美味しい
汗をかきながらテントを設営したあとの「乾杯ビール」。このときのビールの美味しさは、日常のそれをはるかに上回ります。
夏に野外で仲間とワイワイしながらBBQを楽しむのも、この時期ならではの楽しみ方です。
長期キャンプが楽しめる
学校に通ってる子供がいる場合、2泊以上の長期キャンプに挑戦できるのは、夏休みがあるこの時期しかありません。
1泊キャンプだと設営や片付けで慌ただしく、下記のようなアクティビティを楽しむ時間が限られます。
子どもと挑戦したいアクティビティ
◆ 自然観察
◆ カヌー
◆ ハイキング
キャンプ中にいろいろなアクティビティを楽しむには2泊以上ほしいところ。2泊3日あれば、2日目は存分にアクティビティを楽しめます。
夏キャンプのオススメ楽しみ方
アンケートで熟練キャンパーがオススメしていた、夏キャンプの過ごし方を紹介します。
10年以上
男性
夏キャンプ60回
タープの下で涼みながら、キンキンに冷えたビールと味の濃い肉を満喫。夜は焚き火でまったりと過ごす。
6年
女性
夏キャンプ20回
川に椅子を持っていき、足元まで浸かって涼みながら、お酒を飲んでゆったり過ごす。
2年
男性
夏キャンプ10回
比較的涼しいキャンプ場で過ごすのがオススメ。川があるキャンプ場や標高の高いキャンプ場、林間キャンプ場も日かげが多くて涼しい。
2年
男性
夏キャンプ5回
虫取り、川遊び、スイカ割り、BBQ、流しそうめんなど、家族で楽しむキャンプがオススメ。
「涼」をとりながら夏を楽しむ、という意見が多かったよ。
夏キャンプの注意点と、その対策
夏キャンプのデメリットや注意点は主に3つ。
暑すぎて熱中症や脱水症状のリスクが高まる
夏キャンプの一番大きなデメリットは「暑さ」。熱中症のリスクもあるため、対策はしっかりしておきたいところです。
暑さの対処方法は、おもに次の4つ。
暑さの対処法
◆ 涼しいキャンプ場を選ぶ
◆ 遮光性の高い素材のタープやテントを選ぶ
◆ 扇風機を持参
◆ 日中の暑い時間は涼しい場所で過ごす
涼しいキャンプ場を選ぶ
涼しいキャンプ場を選べば、キャンプ中の快適さは段違い。
涼しいキャンプ場のロケーションは、次の3つがオススメ。
- 高原
- 林間
- 川辺
高原は標高が高いので気温も低く、日中でも過ごしやすいです。
ただし注意したいのは、高原の場合、周りに日かげになる木が少なく、直射日光が降り注ぐこと。
高原でも、できれば近くに木があるような場所にテントを立てたいところです。
周りに木がある、という点でオススメなのが林間のキャンプ場。
直射日光が入ってこないため、真夏でも涼しく感じます。
川辺のキャンプ場であれば、水遊びで暑さをしのぎ、「涼」をとることが出来ます。
注意点としては、水の多いところには蚊やアブなどの吸血昆虫が多いこと。
遮光性の高いタープやテントを選ぶ
遮光性の高い素材のタープやテントを選ぶことで、真夏の強烈な日射しからキャンパーを守ってくれます。遮光性の高い素材としてオススメなのが「TC(ポリコットン)素材」。
タープやテントの素材の種類
タープやテントの素材は大きく分けて、「ポリエステル」、「ナイロン」、「コットン」、「TC(ポリコットン)」の4種類がある。
TC(ポリコットン)素材とは
「TC素材」は、「ポリエステル」と「コットン」を混ぜ合わせて作った素材。
遮光性が高く、真夏でも涼しい空間を作り上げる。ポリエステル素材と比べて価格が高く、耐水性が低い。
スタンダードなテントは「ポリエステル素材」。市販されているテントは「ポリエステル素材」であることが多いです。
「ポリエステル素材」と「TC素材」の特徴を比較すると、つぎの表のとおり。
遮光性 | 価格 | 耐水性 | 難燃性 | |
TC素材 | 生地が厚く遮光性高い | 割高 | 吸水性がある。 表面加工で 耐水性UPも可能 | 燃えにくい |
ポリエステル素材 | 遮光性の高い商品もある | リーズナブル | 水をはじく | 火の取り扱いに注意 |
テントは雨に強いポリエステル素材、タープの素材を遮光性の高いTC素材、という組み合わせもオススメです。
扇風機を持参
即効性の涼しさを求めるなら、扇風機を持っていくのもオススメです。
電源付きサイトを利用すれば、家で使っているような大きめの扇風機をキャンプ場で使う事も出来ます。
電源が確保できない場合は、電池式や充電式の小型扇風機を持参しても良いでしょう。
日中の暑い時間は涼しい場所で過ごす
日中の暑い時間帯は、テントから離れて涼しい場所に移動するのもオススメ。
例えば・・・
- 川遊び
- 近隣のカフェに行く
- 美術館巡り
川で涼んだり、クーラーの効いた施設に移動します。
暑さが和らぐ夕方にキャンプ場に戻り、再びキャンプを楽しむのも、かしこい夏キャンプの過ごし方。
温泉や銭湯でお風呂を済ませて、キャンプ場で夕食BBQ。こんなスケジュールもオススメです。
虫が多い
「暑さ」と並んで夏キャンプで注意したいのは「虫」です。
夏キャンプは夜になると、ランタンにものすごい数の虫が群がることも。虫嫌いな女性がキャンプメンバーにいる場合は虫対策は必須です。
特に蚊やアブ、ブヨなどの吸血昆虫は直接的な被害があるので、十分対策はしておきたいところ。
ハイシーズンでキャンプ料金が高く、混みあって予約が取りづらい
夏は「夏休み」や「お盆休み」があり、キャンプ利用者が一番多い時期。ハイシーズンとなるためキャンプ場の料金が高く、混雑状況もピークになります。
人気のあるキャンプ場では1ヶ月以上前から予約が埋まってしまうことも。
特に比較的涼しい高原・林間のキャンプ場は人気が高く、かなり早い時期から予約をする必要があります。
夏の連休のフリーサイト(自由な場所にテントを張れるキャンプ場)では、場所取り競争が激戦になりがちです。
チェックイン開始時間と同時くらいに行かないと、良い場所は一瞬で取られちゃうよ。
≫ フリーサイトにおける、テントを立てる場所のチェックポイント6つ
冬キャンプのオススメポイント・楽しみ方・注意点と、その対策
冬キャンプは、なんといっても寒さとの闘い。
寒さ対策をおこたると命の危険も出てくる初心者にはオススメ出来ない季節のキャンプです。
そんな冬キャンプのメリットや注意点をまとめると、次のようになります。
メリット | 注意点・デメリット |
・シーズンオフで空いている ・虫がいない ・おこもりキャンプが楽しめる ・星が綺麗 | ・寒い ・荷物が増える ・一酸化炭素中毒と火災の危険 |
極寒の先に楽しみがある冬キャンプ!
冬キャンプのメリット
難易度が非常に高い冬キャンプですが、冬ならではのメリットもあります。主に次の4つ。
これらメリットについて、くわしく解説します。
シーズンオフで空いている
厳しい季節の冬キャンプなので、キャンプ人口は激減します。いわゆるシーズンオフなので、キャンプ場が最も閑散としている季節。
キャンプ場の予約が取りやすく、「天気予報を見てから直前に予約する」という事もカンタンに出来ます。
晴れてる日を狙っていけるのは、大きなメリット!
虫がいない
冬キャンプでは蚊やアブ、ブヨ、蜂といった厄介な吸血昆虫が、ほとんどいません。一部、地域や環境によっては虫が発生することもありますが、ほぼ対策は不要。虫の心配をしなくて良いのは、冬キャンプの大きなメリットです。
おこもりキャンプが楽しめる
「おこもりキャンプ」とは
テントの外に出ないで、テント内で楽しむキャンプのこと。
テント内にストーブなど暖房器具を置いて、テント内でくつろぐスタイル。
「コタツでミカン」というツウなキャンパーもいます。
「あえて寒いキャンプ場で快適な空間を作り上げて楽しむ」という、一風変わったキャンプスタイル。
ストーブのうえに鍋を置いて食べる鍋料理は絶品。キャンプをするなら、いつかは挑戦してみてほしい料理です。
ただし、のちほど解説する一酸化炭素中毒や火災には十分注意が必要です。
星が綺麗
空気の透明度が高い冬。標高の高いキャンプ場や都会から離れたキャンプ場では、「満天の星空」が楽しめます。
日常生活で「満天の星空」を見るためには、防寒対策をしてわざわざ夜に遠出をしなければなりません。
キャンプであれば、テントから外を見るだけで星空を独り占め。見終わったらテントの中に入って寝るだけ。
身近に星空を楽しむことが出来ます。
天体観測のために冬キャンプをする人もいます。
冬キャンプのオススメ楽しみ方
アンケートで熟練キャンパーがオススメしていた、冬キャンプの過ごし方を紹介します。
10年以上
男性
冬キャンプ20回
テント内に薪ストーブを入れて過ごす。雰囲気があって、とても特別なキャンプを楽しめます。コタツに入りながら友達とおしゃべりは楽しいですね。
2年
女性
冬キャンプ2回
テント内で、おでんや鍋などあったかい料理を食べるのがおすすめです。
2年
男性
冬キャンプ20回
夜、焚火に当たりながら熱いコーヒー。お酒を飲みながら星を眺めるのも、すごく良いです。
やっぱり冬キャンプのオススメは「おこもりキャンプ」と「星空観察」ですね。
冬キャンプの注意点と、その対策
キャンプには厳しい季節の冬。注意したい点やリスクもたくさんあります。
冬キャンプの注意点はつぎの3つ。
これら注意点とその対処法を紹介していきます。
寒い
当然ですが、冬のキャンプ場は非常に寒いです。
地域にもよりますが、キャンプ場が吹雪いていたり寒すぎたりで、焚き火すら難しいことも。結果、テント内で過ごすことが多くなりがちです。
またキャンプ場は標高の高いところが多く、場合によっては雪が降ることも。キャンプ場に行くまでの道のりが雪道になり、冬用タイヤは必須です。
荷物が増える
冬の寒いキャンプ場で過ごすには、防寒具を多く用意する必要があります。
防寒具の例として
- セーター、トレーナーなど厚めのインナー
- パーカー、ダウンジャケットなどのアウター
- 毛布
- カイロ
- 湯たんぽ
これら防寒具は大きめサイズの物が多く、車のトランク容量を圧迫します。
さらに冬キャンプで前述の「おこもりキャンプ」をするには薪ストーブや石油ストーブは必須アイテム。これらストーブやその燃料(灯油缶や薪)もトランク容量を圧迫します。
ただでさえ荷物の多いキャンプ道具。さらに荷物が多くなりがちです。
かさばる荷物対策
かさばる荷物の対策として、毛布やセーターなどを圧縮袋に入れて持っていく方法がオススメ。容量を3分の1程度に出来るため、「これ以上積み込めない」という場合には試してみましょう。
一酸化炭素中毒と火災の危険
一酸化炭素中毒と火災は、テント内でストーブやカセットコンロなどの火気を使用した場合に起こるリスク。どちらも命に関わる事故です。
そもそも「テント内では火気厳禁」というのが大原則。
そのうえで自己責任で使用する場合について、一酸化炭素中毒や火災のリスクを下げるための対処方法を紹介します。
一酸化炭素中毒
テントを締め切った状態でストーブやカセットコンロを燃焼し続けると、一酸化炭素が溜まり中毒症状を起こします。
一酸化炭素は無色無臭なので溜まっても気づかず、突然めまいや意識消失などに陥るため、とても危険です。
一酸化炭素中毒の主な予防法としては、次の3つ。
一酸化炭素中毒の予防方法
◆ 換気を徹底する
◆ 一酸化炭素チェッカーを使用
◆ 寝るときは必ず燃焼を終了させる
テントにあるベンチレーターや入口を少し開けておき、一酸化炭素がたまらないようにしましょう。
寒いからといって締め切ってしまうと、燃焼により発生した一酸化炭素の逃げ場がなくなり非常に危険です。
「一酸化炭素チェッカー」は、一酸化炭素の濃度を測定し、一定濃度を超えると警報音を出してくれる機器。テント内で火気を使用する場合は絶対用意しておきたい必須アイテムです。
故障や電池切れのリスクを考えると、機種の異なるチェッカーを最低2種類用意しておくべきです。
僕はビビりなので、3つ持ってます。
またストーブをつけたまま寝てしまうことも危険行為。めまいなどの初期症状にも気づけず、そのまま致死量の一酸化炭素濃度になってしまいます。
寝る前には必ずストーブの燃焼が止まったのを確認しましょう。
火災
テント内で火災が起きると、一瞬で燃え広がり逃げ場もなく、非常に危険です。
一番火災リスクが高いのは、石油ストーブ付近に置いた物が燃え移ること。
石油ストーブをテントの端に置いたり、燃えやすい布類などを石油ストーブ付近に置かないように心がけましょう。
火気の使用になれているキャンパーであっても、一瞬の油断が命取り。熟練キャンパーがテント内火災で大やけどを負った記事がコチラ。
またストーブの近くにスプレーやガス缶を絶対に置かないようにしましょう。
カセットコンロやガスランタンで使用するガス缶が温められて爆発する事故も発生しています。
キャンプ中のテント内は荷物が散乱しがちなので要注意。
初心者はオススメできない冬キャンプ
ここまで解説してきたとおり、冬キャンプはとても初心者向きではありません。
ただでさえ気をつけなければならないことが多いキャンプ。さらに冬は命に関わるリスクが多く、初心者キャンパーではそこまで意識しきれません。
他の季節のキャンプに慣れてから、徐々に寒い時期に挑戦していきましょう。
初心者が始めるなら春か秋。少しずつ慣れてから、四季折々のキャンプを楽しもう。
この記事で紹介しているとおり、キャンプデビューに適した時期は春か秋。さらに春の方が『春→夏→秋』と連続してキャンプに行けるのでオススメです。
楽しい反面、気をつけることも多いキャンプ。なるべくリスクや注意点が少なく、難易度が低い季節にキャンプに慣れておきたいところです。
季節別のほか、キャンプの注意点やリスクをまとめた記事はこちら。
四季のある日本で、すべての季節のキャンプを楽しまないのも、もったいない、とも思います。
徐々に難しいキャンプにも挑戦していき、キャンプの楽しみ方を広げていきましょう。
これからキャンプを始めてみたいと思ったら、こちらの記事をご覧ください。5つのステップで、キャンプに行くまでの流れを解説しています。
安全に配慮しながら、キャンプを存分に楽しみましょう!