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キャンプ場の夜ってどれくらい寒いのかな?
どんな寒さ対策をしておけばいい?
キャンプ場は比較的暖かい時期でも夕方になると急激に気温が下がります。
防寒対策なしでは寒いくてツラい思いをして、せっかくのキャンプが台無しになることも。
とはいえ、いきなり「薪ストーブ」や「石油ストーブ」を用意するのもハードルが高すぎますよね。
そこで本記事では、初心者でもカンタンにできる寒さ対策として、「服装」や「寝床作りのコツ」、「キャンプ場の選び方」などを紹介します。
この記事を通して、寒い時期でも手軽にできる「暖かキャンプ」をしてみましょう。

キャンプで寒さ対策が必要な理由
キャンプは未経験者が思っているより十分な寒さ対策が必要です。
理由はつぎの4つ。
昼と夜の温度差
標高の高いキャンプ場では昼と夜の気温差が激しく、10~15℃くらい違います。
(参考:富士山周辺のキャンプ場の気温変化(キャンプアンドキャビンズ山中湖))
とくに夏よりも春や秋の方が気温差が大きくなります。
日中は半袖だったのに、日没後は急激に冷え込んでダウンを着ないと寒くてムリ、というのは日常茶飯事。
街中の気温差のイメージでキャンプをするのは危険で、宿泊するキャンプは夜の寒さ対策が必須です。
強い風

建物が少ないキャンプ場は風を遮るものが少なく、強風になりがちです。
風が強いほど体感温度は下がるので、防風+寒さ対策が必要になります。
とくに木が少ない高原・湖畔・海辺のキャンプ場では風が強いので要注意。
地面からの冷え

地面に寝るキャンプでは、地面からの冷気を直接受けることなります。
この地面からの冷気は想像以上に冷たく(そして地面も固く)、十分な対策をしないとまともに眠れません。
身体を動かさない時間が長い

キャンプ中はテント設営時以外は、あまり体を動かしません。
くつろいでいる時間が長く、夏以外のキャンプでは思った以上に体が冷えやすくなります。
キャンプの寒さ対策5選
キャンプ初心者でもかんたんに実践できる寒さ対策はつぎの5つです。
寒さ対策1:服装は「保温・透湿・防風」を意識
寒さを防ぐには服の「保温性・防風性」はもちろんのこと、「透湿・吸湿」といった汗の対処も意外と重要です。
テント設営や焚き火で汗をかき、その汗で体を冷やして低体温症になることもあります。
レイヤリング(重ね着)の「保温性・防風性・透湿性」の組み合わせを意識しましょう。
ベースレイヤー
吸湿・発熱素材を使ったインナーが理想的です。メリノウールなどの素材は保温性と吸湿性に優れているため、冷えや汗による不快感を軽減してくれます。
ミドルレイヤー
保温性の高いフリースやダウンを重ねることで、身体から逃げる熱をしっかり閉じ込めます。
アウターレイヤー
防風・防水性のある素材を選びましょう。さらに焚き火の火の粉にも強い難燃性素材であれば、服に穴が開くリスクを減らせるので安心です。防風・防水・透湿(蒸れにくい)を求めるならゴアテックス素材、防風・防水・難燃性を求めるならオムニテック素材(コロンビア)がおすすめです。

寒さは足からも来ます。最低気温が一桁台になるキャンプ場では、
- ダウン素材
- 足首まで覆えるハイカットタイプ
このような特徴の靴を用意しておきましょう。
首元や腰回りの保温も重要です。
真夏以外のキャンプではネックウォーマーも常備しておきましょう。

僕は価格の安さと機能面からワークマンプラスでキャンプ用の服を揃えることが多いです。
キャンプメーカーの服に比べてかなり割安なうえ高機能。
寒さ対策2:温かい「寝床」を作る

キャンプの寒さ対策で初心者が見落としがちなのが「寝床」です。
地面からの冷気は想像以上にツラく、対策なしではまともに眠れません。
寝袋の選び方
寝袋の性能を表す温度には「快適温度」と「限界温度」があります。
- 快適温度・・・寒さを感じることなく快適に眠れる下限温度
- 限界温度・・・寒さは感じるが、なんとか過ごすことが出来る下限温度
寒さを感じず快眠するためにはキャンプ場の最低気温より5℃低い快適温度の寝袋を選びましょう。
例えば、最低気温が10℃のキャンプ場に行くなら『快適温度が5℃以下の性能の寝袋』を持って行けば安心です。

キャンプ場の気温はtenki.jpで調べられます。もしくはキャンプ場の公式HPに載っていることもあります。
また寝袋の性能の高さ(快適温度の低さ)と値段はある程度比例します。
寝袋に予算をかけられない場合は自宅から布団や毛布を持っていくのもおすすめです。

寝袋の上に布団や毛布をかければ寝袋のスペックの低さを補えるうえ、初期費用も抑えられます。
布団や毛布は圧縮袋に入れて持っていくのが衛生・運搬の点からおすすめです。
マットの選び方
マットは目安として5㎝以上の厚みがほしいところです。

地面からの冷気の感じ方は個人差がありますが、僕は2㎝のマットでは冷たくて眠れません。

さらに快適性を求めるなら8㎝以上の厚みがほしいところですが、価格は1万円前後と高くなってきます。
予算に余裕があるなら8㎝や10㎝のマットがおすすめです。

また『コット+マット』の組み合わせもおすすめ。
地面から浮いているので冷気を感じにくくなるうえ、地面の固さや凹凸も気にならなくなります。
ただしコットも追加で購入するぶん初期費用も大きくなるのがネックです。

いっぽう「マットにそこまで費用を掛けられない」という人は、マットの下に銀マットを敷いて保温効果を高めましょう。
厚みのあるマットよりは効果が落ちますが、コスパの点ではおすすめです。
また究極の床冷え対策は電気カーペット。
使うには屋外電源やポータブル電源が必要ですが、これがあれば地面からの冷えを根本的にシャットアウト。
「寒くて眠れない」という不安を完全に解消できます。

僕も電気カーペットを使ってます。
とにかく温かくて、寒い時期のキャンプでは電気カーペット無しには戻れません。

寒さ対策3:キャンプ場は標高が低い林間サイト

キャンプ場選びも寒さ対策のひとつ。
キャンプ場の標高やロケーションによって気温はかなり変わります。
寒さ対策を重視するなら、つぎのような特徴のキャンプ場を選びましょう。
- 標高が低いキャンプ場
- 標高が低いキャンプ場を優先的に探しましょう(めやすは標高500m未満)。
標高が100m上がるごとに気温は0.6°C下がります。
キャンプ場の標高は、googlemapの『地形』レイヤーを選択すると等高線が表示されるのですぐ調べられます。 - 林間キャンプ場
- 風が強いと体感温度は格段に下がります。
林間キャンプ場では木が風を遮ってくれるため、比較的暖かく過ごせます。 - 電源付きキャンプ場
- 電源があれば電気毛布や電気カーペットを使えるので、夜間の寒さ対策がぐっと楽になります。
※詳細は寒さ対策4⇩で詳しく解説
≫ 電源付きキャンプ場とは - お湯が出るキャンプ場
- お湯が出る炊事場があるキャンプ場を選びましょう。
夜間のキャンプ場の水道水はかなり冷たく、とくに春先や晩秋はまともに食器も洗えないほど冷たいです。
お湯が出ないキャンプ場に行く場合はゴム手袋(裏起毛がベター)を必ず持って行きましょう。 - お風呂や温泉設備のあるキャンプ場
- キャンプ場によってはシャワーしかないこともあります。
寒い時期は湯舟があるキャンプ場でゆっくり体を温めたいところ。
またキャンプ場内にお風呂がなくても近場に温泉や銭湯があれば問題ありません。
注意点として、脱衣所が半屋外になっていたり暖房設備がないと、むしろ湯冷めして余計に寒くなってしまうことも。
キャンプ場の公式HPやSNS、もしくはキャンプ場に電話して風呂の状況を確認しておきましょう。
≫ お風呂が充実したキャンプ場の探し方

これら特徴のキャンプ場は、キャンプ場検索サイト「なっぷ」を使うとカンタンに探せます。
寒さ対策4:電気カーペットや電気毛布をつかう
キャンプ場で電気カーペットや電気毛布を使えると、寒さ対策がとてもラクになります。
キャンプ場でこれら暖房器具を使う方法はつぎの2つ。
電源付きキャンプ場

屋外電源のある「電源付きキャンプ場」なら、電気毛布や電気カーペット以外にも電気ヒーター、こたつなどの暖房器具を使うこともできます。

キャンプ場で使える暖房電気機器
≫ 電源付きキャンプ場とは?使える家電やメリット・デメリットを解説
電源付きキャンプ場で暖房器具を使うときの注意点として、使用できる電力には上限があります。
多くのキャンプ場では1,000~2,000Wが一般的。これを超えるとブレーカーが落ちてしまいます。
ワット数を確認して、上限電力内に収まるよう暖房器具を使いましょう。
電源付きキャンプ場の電気料金
電気料金は使った分だけかかるのではなく、『サイト利用料』として一律料金のところがほとんどです。
通常のキャンプサイト利用料より1,000~2,000円ほど高いくらいの印象です。
電源付きキャンプ場は、キャンプ場検索サイト「なっぷ」で探せます。

ポータブル電源

ポータブル電源を活用すれば、屋外電源がないキャンプ場でも暖房器具を使えます。
ただし暖房器具は消費電力が大きいので、バッテリー容量によっては長く使えません。
上記で挙げた暖房器具⇧のうち、現実的にポータブル電源で使えるものは電気カーペットと電気毛布です。
寒さ対策5:テントの選び方と設営のコツ
寒さ対策のためのテントの選び方⇩とテント設営のコツ⇩を紹介します。
テントの選び方
寒さ対策に適したテントの特徴はつぎのとおり。
- スカートつき
- ポリコットン素材(T/C素材)
- 形状はワンポール型orベル型
スカートつき
ドーム型や2ルーム型のテントでは、フライシートの下から冷たい風が入り、テント本体が冷やされてしまいます。
スカート付きのテントなら、これら冷気をシャットアウトできるので保温効果が高まります。

ポリコットン素材

ポリコットンとはポリエステルとコットン(綿)を混ぜた素材。
テントでもっとも多い「ポリエステルのみ」のテントに比べて厚みがあり、そのぶん保温性が高いのが特徴です。
ただし厚みがあるぶん重量があります(通常のテントの1.5~2倍)。
ワンポール型orベル型
今後、寒い時期にもキャンプをしていく予定なら、テントの形状はワンポール型やベル型テントがおすすめです。

ワンポール型やベル型のテントは、中心にポールを立てて張るタイプのテント。
テントの頂点や専用穴から薪ストーブの煙突を通しやすい構造になっています。
またベンチレーション(換気口)が多く、一酸化炭素中毒のリスクを軽減できる構造になっています。
さらに円形で風の影響を受けにくい構造になっているので、寒い時期や冬キャンプとの相性の良い形状のテントです。

僕が最近使ってる冬用テントはベル型テントで、S’more(スモア)の「Bello 400」です。

※テント内での石油ストーブや薪ストーブの使用は、安全上の理由から一般的に推奨されていません。使用する場合は一酸化炭素中毒やテント火災を考慮し、適切な換気など十分な事故対策が必須です。
テント設営のコツ
寒さ対策のため、テント設営のときはつぎの2点をおさえておきましょう。
- 銀マットやラグマットを多めに敷く
- テント入口が風下になるよう設置
テント設置後は銀マットやラグマットなどの断熱性・保温性の高いものを敷きましょう。

地面からの冷気は想像以上に強力です。
テントやグランドシートには断熱性能はなく、地面からの冷気を防ぎきれません。

暖色系のラグを選べば見た目も暖かく、寒い時期のキャンプが楽しくなります。
また入口が風下になるようにテントを設置しましょう。
テント入口が風上向きになると、冷たい風が直接テントに入りやすくなってしまいます。

風向きはヤフー天気アプリなどで調べることができます。
(iPhoneの場合はこちら)

おすすめ寒さ対策グッズ3選
アンケートでキャンパーに、手軽に出来るおすすめの寒さ対策グッズを紹介してもらいました。

紹介された寒さ対策グッズのうち、筆者の視点からもおすすめできると感じた寒さ対策グッズはつぎの3つです。
寒さ対策グッズ1:ハクキンカイロ
ハクキンカイロは燃料を入れて熱を出すタイプのカイロで、何度も繰り返し使えるのが特徴です。
熱量は使い捨てカイロの13倍もあり、保温時間は24時間ほど続くため、キャンプのような長丁場のアウトドアにはもってこいのアイテムです。
燃料はライターオイルが使えるので、コンビニやホームセンターでも入手可能。
見た目はメタリックなデザインで、ほかのキャンプのギアと並べても違和感なく馴染みます。
別売りのカイロベルトを使えば、腰や足首などを温めることもできます。
一度購入すれば長期間活躍してくれるので、冬キャンプだけでなく、春先や秋の夜間など肌寒いシーズンにも役立つお手軽アイテムです。
寒さ対策グッズ2:焚き火リフレクター
焚き火リフレクターは、焚き火の背面に立てて熱を反射しながら、外からの風をさえぎってくれます。
寒い時期に焚き火をするなら焚き火台と併せて用意したいキャンプ道具です。
焚き火リフレクターのメリットはつぎのとおり。
- 防風対策に最適
- キャンプ場は風をさえぎる建物が少なく強風になりがち。
リフレクターがあれば自分のいる場所への風を最小限に抑えられます。 - 熱を反射して暖かさUP
- リフレクターがあると焚き火の熱が自分の方向に戻ってくるので、効率的に焚き火の暖がとれます。
暖かいうえに、焚き火の燃料の消費を抑えることにも繋がります。 - プライベート空間を確保
- 隣のサイトからの目隠しになります。
人目を気にせずゆったり過ごせてプライベート感も高まります。 - 軽量&コンパクト
- リフレクターは薄いアルミや布などの素材なのでコンパクトに持ち運べます。
リフレクターは布製と金属製がありますが、好みで選んで問題ありません。
※布製と金属製のリフレクターのメリットとデメリット(タップしてひらく)
布製 | 金属製 | |
メリット | 軽量 おしゃれ(感じ方は人による) | 熱反射率が高い 設置がかんたん(開いて立てるだけ) |
デメリット | 設営時間がかかる(ロープとペグで固定のため) 設置後は移動しにくい 燃えるリスク | 重い 熱くなりやすい サビやすい |
寒さ対策グッズ3:貼るカイロ
貼るカイロは、言わずと知れた定番の防寒グッズ。
アンケートでも『貼るカイロ』という回答が多く、だれでもカンタンにできる寒さ対策です。
キャンプで「貼るカイロ」の効率の良い使い方はつぎのとおり。
- 足元を重点的に暖める
- 動かない時間が長いキャンプは足元がとくに冷えやすいので、靴下や靴の中に貼れるタイプを常備しておきたいところです。
冷え性の人は「足先に貼るカイロ」は必須。 - 首筋やおへそ下を温める
- 首筋の、首を前に倒したときに出っ張る骨のすぐ下にある大椎(だいつい)と呼ばれるツボや、おへそ下に貼ると体全体が温まりやすくなります。
- マットに貼る
- 寝る30分くらい前に、先ほど紹介した大椎が当たるマット部分にカイロを貼っておきましょう。
マットに横になった瞬間から暖かく感じられて、寝ている間も体全体が効率的に温まります。
枕に直接貼ると肌に直接あたって低温やけどになるリスクがあるので注意しましょう。
貼るカイロは手軽に持ち運べて効果も高く、いざというときにすぐ使えるので、キャンプの持ち物に必ずいれておきましょう。
先輩キャンパーの寒さ失敗談
アンケートで聞き取った、先輩キャンパーの「寒さで大変だったエピソード」を紹介します。
どんな理由で失敗したのかを確認して、自分なりに対策しておきましょう。

キャンプ歴1年半
自分の汗で軽度の低体温症になり、回復までに時間が掛かった。
防寒対策が逆に致命傷になり、それからはインナーに対する意識が変わった。

キャンプ歴4年
晩秋のキャンプに行ったとき、そこまで寒くないと思いカイロを持参しなかったら、その夜とても冷え込んで寝袋でも寒くて眠れなくなりました。
一つでもいいから持ってくればよかったと後悔しました。

キャンプ歴6年
初めてのキャンプを寒い時期に行きましたが、海沿いのキャンプ場で風が強く、ものすごく寒くてほとんど眠ることができませんでした。
ベッドと違ってキャンプではある程度寝心地が悪い上にその寒さのせいで余計にきつかったです。

キャンプ歴5年
真冬のふもとっぱらでのキャンプで、ゴム手袋を忘れたこと。
食器洗いの時の水が冷たすぎて手に力がはいらずまったく洗い物が進みませんでした。

キャンプ歴3年
足先は靴下をたくさん履いていても、すぐに冷えてしまい、一度冷えるとなかなか元には戻らなくて辛かった。
寝袋も少しケチってしまい、寒くて眠れなかった。

キャンプ歴30年
ビールを飲み過ぎて夜中にトイレに行くのがつらかった。
寝る前はホットな飲み物がおすすめ。
キャンプの寒さ対策はカンタンにできる!基本を徹底して快適に過ごそう

本記事では初心者でも手軽にできる寒さ対策のポイントやコツ、そして寒さ対策グッズを紹介しました。
初心者は寒い晩秋や冬のキャンプは避け、
これら基本の寒さ対策を徹底しましょう。
そのうえで電源付きキャンプ場の利用⇧や寒さ対策便利グッズ⇧などを活用すれば、寒さ対策は万全。寒い時期でも暖かく快適にキャンプを楽しめます。
キャンプに慣れてきた段階で、石油ストーブや薪ストーブ、ポータブル電源といった、より便利な暖房器具を揃えていきましょう。
夏以外のキャンプは寒さ対策が欠かせませんが、そのぶん空気が澄んでいて、日常では見られない星空を楽しめる特別な魅力もあります。
まずは先ほど挙げた条件のキャンプ場⇧をなっぷで探しながら、どの程度の防寒対策が必要かイメージしながらキャンプ計画を立ててみましょう。
本サイト『なおきゃん』では、これからキャンプを始める人に向けて、
についての記事を作成しています。

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